「全部やろうとする」日本と、「要所だけまずやる」人々

「全部やろうとする」日本と、「要所だけまずやる」人々

ちょっと真面目なツイートをする。

 

似たような思考のブログはこちら。

 

「世界の人口と私たちの未来」http://yoshi-jpn.com/343/ 

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先日、ツイッター上で、高城剛さんの言葉が流れてきた。

 

「これからの時代を生きる己を磨くために、短くてもいいから日本と距離をおいて暮らしてみることを僕は常におススメしています。一度海外で暮らしてみるといかに世界の人々がいい加減でわがままで、しかし個人で生き抜く強い力を持ち各々真剣に社会にコミットしようとしているのがわかると思います」

 

全体の高城さんの考えや生き方に共感するかはここではおいておいて、ここに、私自身がずっと考えてきた1つの事象が言及されているような気がしました。

 

それは、物事を完璧にカバーしようと行動する(ように教育された)日本人と、とにかく最小の努力で最大の効果をあげようと行動する海外の人たちです。もちろんこれは一般的な傾向のお話で、個々人の話ではありません。

 

わかりやすく例をあげると、100点満点の試験で、90点の点数をとるために120点以上の努力をするのが日本人。合格点の60点をとるために60点の努力をするのが海外の人。こんなことが言えるのではということです。

 

そしてもう一つのポイントは、日本は120点をとるために「塾に通う(たとえの話です)」、海外は、別に60点でいいので「自力でやる」といえるような現象があるのではということです。

 

それを上記の高城さんのツイートは、端的に言い表しているように感じました。

 

で、どちらが良いとは言い切れません。どちらも社会や個人によるし、良し悪しです。

 

なぜなら優秀な人の割合は、日本型の方が当然多くなるでしょう。ただしテンプレート的な思考になるのは避けられない上に、日本型でやりながらも、点数が60点しかとれない人の場合、もはや同じ点数の海外型の人には絶対に勝てません。自力で思考する力が弱いからです。

 

この観察から見えるポイントが、社会として、個人として、問われていると感じています。

 

社会として日本型をとってきたため、戦後の日本は奇跡的な発展を遂げました。自力で60点取れない人も、(塾の助けで)70点や80点をとることができたのです。でもこれは経済成長を背景にした政治のサポートの賜物であり、また一方で個人を犠牲にする面がありました。そうした中で、若い人を中心に日本型(塾で強制されるやり方)を、意識的に、または無意識的に否定しようとしているのではと考えています。

 

更に政治の動きとしても、社会保障費が捻出できない財源などの問題から、個人にお任せの海外型に移行しつつあります。でも長らく日本型(塾通い)に慣れ親しんだ思考は、なかなか海外型(自力)に切り替わりません。ここに現在の日本の過渡期の問題が噴出しているのだと思います。

 

しかし政治・社会の動きとして、明らかに日本は海外型をとりはじめています。こうした動きをどう解釈するのかは、個人に委ねられていそうです。個人的には、そうした社会では、60点をとるために(塾ではなく自力で)60点をとる努力をするという海外型の思考も必要な気がします。

 

なぜならこれまでの日本型で(塾に通い)60点しかとれない多くの人は、テンプレートなしでは(塾なしでは)、更に悪い点数をとることになるからです。もちろん自力で努力し、90点をとれれば最高ですが、それだけのハングリーさをもった人は少数なのではないかと思います。人間はそんなに強くありません。

 

ただ日本型を社会として放棄した日本は、これまでのような多くの人が富をシェアするということはできなくなるはずです。以前の猛烈な働き者社会が、この生活を可能にしてきたからです。なので、それを失おうとしている社会においては、遅かれ早かれ、海外と変わらない社会になるといえるのではないかと考えています。それはつまり弱肉強食の社会です。

 

こうした中で、各国がどれほどの強制力を発揮し、この弱肉強食の社会に、どれぐらい自国民に影響力を残すのかが大きな点になってくるはずなので、政治の大きな流れを掴むのは必須だと思います。

 

「自国で働く」という事が人生の選択肢をかなり狭めることがあるという海外の人たちを見ていて、今後の日本も似たような状況になるはずなので、「自力で思考する」ことが大切だと感じます。そしてそこでは「まずは自分でやってみる」という当たり前のことができる必要があるし、マニュアルもない中、最小の努力で60点をとりにいくという姿勢も必要なのだろうと思います。

 

そうしたことが端的に上記の言葉に表れている気がしたので、少し自分の意見をまとめてみました。

 

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