将来への選択

将来への選択

今日は少し真面目なことをトピックにしたいと思う。

 

以下のような記事を見つけた。
「収入の7割を召し上げ、生き地獄の時代へ突入―2040年の日本、衝撃のシュミレーション」http://president.jp/articles/-/11644

 

上の記事で学習院大学の教授は、現時点でちょろちょろあげていく消費税率を焼け石に水と評して、「2025年の時点で20~25%、2050年の時点で30~40%の消費税率が必要」と述べている。

 

私個人的には、他の事象を見ても、20年後(2030年ごろ)にはすでに日本は深刻な状態になる可能性があると思っている(以前のブログ「20年後を考え、記者を辞めました」http://yoshi-jpn.com/496/ 「危機感を感じづらい日本の地方都市の現状」http://yoshi-jpn.com/525/)。私の親世代、いわゆる団塊の世代が今後高齢化を迎え、私たちの世代は介護問題が避けられない。しかし私たちの世代は、これまでの世代とは違い共働きでしか生活が成り立たないカップルが多数だと思う。にも関わらず、「給料自体が安く続けられない介護士」という問題があり、さらに現時点では、日本にはそうした仕事を担ってくれる移民を受け入れるような準備もない。

 

そこで問題。「誰がこの高齢になる人々のめんどうを見るの?」

 

という話だ。逆に「子供の面倒を見るのは?」も同じ根っこの問題だ。さらに上の記事のように、社会負担は先送りになっている。

 

私は学生時代、自分が超貧乏だった時から、消費税は抜本的に上げるべき派だった。当時から30%ぐらいまであげていいと思っている。それは貧乏な人ほど、その社会政策の恩恵を受ける可能性が高いからだ。「今日さえ食いつないでいけば、社会保障によって突発的な事故や老後の不安はない」状態の方が、個人としては将来への備えの事ばかりを気にせずに済むし、社会的にはタンス預金ばかりで経済が潤わないというような事態も避けられる。私はこちらがいいと思ってきたが、皆さんはどう考えているのだろうか。

 

ただ多くの人の意見は違うため、結果こうなっているのだと思う。多くの人は、税金は収入のある人からとるべきだと思っている。かつて新聞社時代、同期とこれに関して議論になった。彼に言われたのは、「なんで弱者にきちんと目を向けるお前が、消費税を上げるべきという意見なんだ」と。ただ私からしたら、その意見そのものがどこかの受け売りで思考停止したものであると思うし、上記が理由だ。別に消費税の比率を所得によって変えるというわけではないのだから、恩恵を受ける人が実質負担過多になるのは自然だと思う。

 

でも必ず消費税増税になると、マスコミは叩くし、多くの国民はマスコミを支持する。必ず財務省(旧大蔵省)に毒された政治家というアピールとともに。記者時代、昼休みに会社の資料室に行き、某新聞の予算案の時の戦後の記事をすべて調べたことがある。2000年頃以降は論調に変化が出たが、1960年ごろからは、基本ずっと同じスローガンだった。「消費税増税はサラリーマンの敵」。で、結果こんな状態に国はなっている。竹下、橋本両首相は、政治家として責任ある仕事をされたと思っている。

 

今の日本に思うのは、上の記事にもあるように、消費税2,3%を段階的に上げて、間に合うような状態なのだろうか。

 

そして、逆にフィリピンについての記事も見つけた。
「フィリピンGDP、2028年に世界28位 英シンクタンク予想」
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/140110/mcb1401100500001-n1.htm

 

これは現時点で42位らしいから、それほどの伸びではない。私の意見では、産業構造とフィリピン社会、フィリピン人の思想を背景に、フィリピンの経済が爆発的に発展することは今のところないと思っている。それでも2050年の時点でも、アジアで安定して人口が増え続けるのは、インドとフィリピンの2か国だけだとどこかで読んだ記憶があるので、少なくとも急降下していく画も今のところ考えられない。

 

また介護についても、私の親はどれぐらい真剣に聞いたのかはわからないが、「介護のことを考えるとこちらに来てもらうことも将来的にはあるかもしれない」という話も以前したことがある。フィリピンではお手伝いさんを雇っても、6千円から1万円ほどだ。

 

記者で働いていた時代、あれだけ漠然とした将来の不安があったのに、不思議と海外に出てから、不安がなくなった。全く何も守られていないからかもしれないし、最終的には死ぬまで働きゃいいや、という覚悟をしているからかもしれない。

 

学生時代から強く感じているのは世代間問題で、「逃げ切れる世代」と「逃げ切れない世代」が存在すること。そして両者の考えは、現在の政策に期待するものが大きく違うということ。私は完全に「逃げ切れない世代」。それでも「逃げ切れない世代」は社会的に力を持っていないし、政治などへの関心が薄い。つまり現在の流れは変わらない。

 

記者時代、会社をこういうふうに変えるべきだということを上司と話しているとき、ある上司がこう言った。「僕たちは逃げ切れるから。頑張ってね」と。私は、上の世代の意識には、意識的か無意識的にか、こういう考えが根っこを張っていると思っている。

 

ここで「逃げ切れない世代」の皆さんに問いたい。皆さんは将来をどう考えていますか。上の世代が「逃げ切れる世代」だというのは知っておくべきだと思う。将来への選択は、常に自分の責任にかかっている。

 

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