20年後を考え、記者を辞めました

20年後を考え、記者を辞めました

私は新聞記者を3年半前に辞めました。もちろん外部要因が主な原因ではありませんでしたが、それも理由の1つでした。少し理由を話したいと思います。

 

1つは、今やろうとしているようなことを純粋にやりたかったということです。私は学生以来、ずっと教育と政治・まちづくりに関心があります。当時も福沢諭吉のような、書く人であると同時に、行動する記者になりたいと思っていました。ただ現実はそううまくはいきません。この点に関しては、たくさんの話ができますが、ここに書くのは控えようと思います(笑)

 

2つ目は、新聞という業界の未来です。私は同年代の友人達が、新聞という媒体を読んでいないことをすごく危惧していました。ネットに出るニュースのソースの多くは、新聞であるにも関わらず、多くの人は「ネットがあれば、無料でニュースの情報は得られ、新聞は必要ない」というのが、同世代の友人たちの意見の大半を占めていたからです。ネットの活用に対する、若い世代と上の世代の認識さも大きかったと思います。

 

新聞の読者層は、圧倒的に団塊の世代です。現在の60代ですね。つまり20年後には亡くなられる世代です。その段階で、新聞は購読層を一気に失うのです。それに相まって、私が勤めていた会社は、多くの40歳前後の先輩がいました。つまり20年後、会社は完全に逆ピラミッドになり、会社はその世代の人々に多くの給料と退職金を払うことになるのです。これは、収入が激減する一方、会社の従業員への支払いは激増するのです。

 

私が想像したのは、その時、私は50歳。先日アマゾンのCEO、ジェフ・ベゾス氏がワシントン・ポストを買収しましたが、少なくとも新聞は経営危機に立たされ、規模縮小は避けられないはずです。つまりリストラです。この時、従業員は残る側かリストラされる側になると思いますが、どちらも地獄に思えました。運良く自分が会社に残れても、、、、、すでに激務なのに、さらに働くとかイメージできなかったです(笑)

 

最後3つ目は、それに関連して、自分は本当に書くことが好きかということです。この世の中から、”書く”という仕事はなくなることはないでしょう。ただネットがこれだけ広がり、誰でも情報を出せる時代の中では、かつてのようにライターは安い給料で、となるかもしれません。それでも私はこの仕事を続けたいか、と入社以来自問自答し続けました。答えはNOでした。入社試験でもはっきりと、「書くことが好きかどうかはわかりません。ただ人と会うのが好きなので、いろんな人に会い、たくさんのことを学びたいです。」と伝えていました。新聞記者という仕事は、あまりにもスペシャリスト的で、つぶしがきかないのも悩みでした。

 

これらを総合して、私は記者を辞める決断をしました。もちろん最後はやりたいことをやりたいという幼稚な感情で決めたように思います(笑) ただ論理的に、総合的に考えを積み上げていったのも事実です。私にとって第1希望で入った会社でしたし、一部の上司にはほんとにかわいがっていただいていたので。

 

写真は会社を辞めた時、同期に会うために寄った東京です。当時はスカイツリーが建設途中でした。

 

ただ皆さんに共有したいのは、2点目などに関しては、別の業界でも同じようなことが言えるのかもしれないということです。これから先どうなるかはわかりません。事業がうまくいくのかもわかりません。ただ日本を出て、これからの世界がどうなっていくのか、自分に必要なスキルは何かを考える機会を得られ、遅まきながらも、それに対して努力できたことは幸運だったと思います。これからも有言実行を固く守り、自分なりの世の中への対案を、地道に実行していきたく思います。

 

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