子供たちの笑顔の裏に ④ 円形脱毛症

子供たちの笑顔の裏に ④ 円形脱毛症

セブ島でのボランティアの話の最後です。

 

セブを離れ、ルソンにある語学学校で、生徒とインターンで4か月滞在。その後、再び、セブに戻ってきて、また同じ施設を訪ねたときの事。

 

小さい子供たちは、性別に関係なく、女の子も、男の子も皆、髪の毛を坊主ぐらいまで短く切っていた。たぶん大人たちが彼らの髪を洗ったりする手間のことがあるのだと思ったのですが、その中である女の子の頭を見て言葉を失いました。

 

彼女の頭は、所狭しと、十円玉ぐらいの円形脱毛症でいっぱいだったのです。

 

彼女は髪の毛が肩ぐらいまである、ほんとにかわいらしい3歳の女の子でした。そしていつも2歳年上の控えめなお姉ちゃんとは対照的に明るい笑顔の女の子でした。だからこそ、そのギャップに言葉を失いました。外からはわからない、強烈なストレスが、子供たちを襲っていることを知りました。

 

施設の社会福祉士と話しているときに、彼らが3兄妹だとわかりました。3人ともその施設にいたのですが、私は3兄妹だと気づかず、事情を聞くと、子供たちを預けにきた母親はメイドとして働いており、子供を育てる余裕がないので施設に来た旨を伝えたそうです。その母親のメイドとしての給料は、月2000ペソ(5000円以下)。そのお金を5年貯めて、また一緒に子供たちと過ごせるようになる準備をし、引き取りにきたいというのが約束だったそうです。

 

「育てられないんなら生むなや。」 それが親に対して一番最初に出てくる私の思い。でもそうしたら、彼女はこの世に生まれてくることもなかったんだなと。矛盾だけど、彼女の存在を知っていると、そんな一般論としての言葉は空虚だともわかります。だから、生まれてきて良かったんだよね、と信じたい。

 

子供たちの笑顔の裏に ① ものわかりの良さ http://yoshi-jpn.com/1236/
子供たちの笑顔の裏に ② 食べ物 http://yoshi-jpn.com/1238/
子供たちの笑顔の裏に ③ 名前 http://yoshi-jpn.com/1240/

 

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