アキノ政権6年間のフィリピン経済のまとめ記事と雑感

アキノ政権6年間のフィリピン経済のまとめ記事と雑感

フィリピンの経済が簡潔によくまとめられた記事を見つけました。自分のこれまでのブログ記事や、個人の感想を付け加えて、自分のためにもまとめてみました。

【ASIAウオッチャー】フィリピン・アキノ政権の6年(中) (1/3ページ)

http://www.sankeibiz.jp/macro/news/151201/mcb1512010500002-n1.htm

上記記事のポイントはこちら。

 ・フィリピンの国内総生産(GDP)成長率は、2012年から6%維持で、2015年も7~8%を目指す。

 ・フィリピンの経済は、GDPの7割を個人消費が占める内需型。

 ・労働者増加率が人口増加率を上回って、経済成長が後押しされる「人口ボーナス期」が2050年まで続く

 ・過去15年実質賃金が変わらず、インフレもない中、消費の拡大

 ・国内産業がサービス業偏重型。14年GDP産業別割合で、57.5%がサービス業が占める。

 ・外国企業の業務を一部受託するBPO産業が注目を浴びるも、1割に過ぎず、産業としてよりも消費の下支え。

 ・海外からの送金が、国民総所得の7.1%。

 ・課題は外需拡大だが、インフラ整備などに大きな壁。とくに物流。

フィリピンと日本を行き来していると、

「フィリピンは人の数、特に若い人が多い」

ことが目につきます。日本の状況との比較で、以前もそれについて少し述べていますが(ブログ「将来への選択」http://yoshi-jpn.com/1203/)、「人は力」なので、人口はとても重要な要素です。ただフィリピンもゆるくですが、出生率は低下しているようです(ブログ「フィリピンもゆるく出生率は低下(フィリピンと日本の人口ピラミッドの推移)」http://yoshi-jpn.com/3163/)。

私はまさに2012年1月1日にフィリピンに降り立ったので、この経済の成長をずっと感じてきました。最初にお世話になった語学学校の周辺は、その面影がもうありません。そしてフィリピン人は、ほんとに消費がすごい。金曜、土曜の夜は、爆音と人の山で、その消費力は、すでに成熟期を過ぎた日本とは全く違います。

たださきほどのブログ「将来への選択」を書いた時点では、まさにサービス業が偏重で、フィリピン経済の成長は頭打ちになると思っていました。実際数字にも表れています(ブログ「フィリピンの経済活動の54%、2100万人はサービス従事者@APEC)http://yoshi-jpn.com/3599/)。ただその一方、日系企業の進出(ブログ「日系企業・エプソンがフィリピンで最大規模の工場を建設し、2万人を雇う計画」http://yoshi-jpn.com/3212/)、)やBPO産業の拡大(ブログ「フィリピンのBPO産業の売上、2017年にも海外送金を上回る可能性」http://yoshi-jpn.com/3476/)、先日の看護師の給与が変わる話(ブログ「フィリピンで「看護師の最低賃金、月24887ペソ」の議案を上院で承認」http://yoshi-jpn.com/3615/)など、フィリピンでの生産拠点が増えたり、賃金が上がる動きが見えはじめてもいます。

ただインフラの整備が緊急課題なのは間違いないです。アジアで最もダメなインターネット。そして物流も、まだローカルバスが、荷物を運んでいるような現状もあります。そしてとにかくローカルバスの運転はこわい(ブログ「フィリピンのローカルバスはこわい。。。」http://yoshi-jpn.com/798/)。結局道の整備が進んでおらず、車幅ギリギリの状況で、安全がまだまだ確保されていない状況です。

課題は山ほどありますが、そんなのは世界のどこでも同じ。個人的には、前向きで、その若さあふれる国の雰囲気はとても魅力的です。

 

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