セブ島にあるカルボンという地域。日本人にとっては危険であるといわれる場所。
ジプニーで通過したりする場合、警戒レベルは最大。しかも当然お金は最低限しか持っていない。ただ私の場合、生活に密着しているので、カルボンにも行く。食べ物は新鮮で、かつその値段はモールの半額以下だ。
そうした時に、いろいろな人々の姿を見る。
日本人からは、フィリピンはまだまだ危険だと思われている。全くの誤りではないが、危険な人はごく一部。ただその危険な輩が本当に危険で、命がかかってくる。だから、そこをベースに情報が流れているし、それは大事なことだと思う。私もそうしている口だ。
でも、そこを通るたびに、そこにも生活があるのだということを実感する。
上半身裸で、タトゥーが腕にある男たち。赤ん坊を抱えるまだまだ若い女の子。色がよく焼けたおばちゃんたち。ビニール袋に入ったジュースをストローで飲みながら歩く制服姿の女の子。バナナの籠を押す男性。走り回る泥がついたシャツの子供たち。各地域から、大量の食べ物を運んできて、売っている人々。所狭しと、食べ物が並んでいる。モールの食べ物も、カルボンから仕入れている。カルボンは、“セブの台所”なわけだ。
日本人と接するような良い家庭で育ったフィリピン人たちは、カルボンなど行ったこともなく、「危険、危険」と言っていたりする。だから多くの日本人も「危険、危険」という。
人によるんだと思うが、私は、そこにある「生」を見ることで、自分の「生」を感じたりしている。生きるって、「そこにある一瞬」の連続なんだよなと。「いつから先ばかり見るようになったんだろ」って、自分に問うてみる。
フィリピン・セブ島が好きな理由の一つだ。
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