当たり前の事を、声を大にして言いたい。
奴隷とか絶対嫌や。
「12 years a slave」を見た。邦題は『それでも夜は明ける』。日本で現在上映されている。
舞台は1840年代のアメリカ。実際にあった話に基づいているようで、ある日騙され突然奴隷として売られていった男の物語。アカデミー賞で作品賞を受賞した作品だ。
感想。
テーマが重すぎて、そのまま見続けるのがつらくなるぐらいだった。。。『戦場のピアニスト』並みに、テーマが重い。予定調和な感じは一切なく、人の命が平等に尊いなど寝言だという感じだ。このキリスト教、中でもクリスチャンの宗教観を背景に背負ったリアリティを追求する映画は、いつもこう。「我々にできるのは生きるだけ。生きられるか、死んでしまうかなんてのは、自分でどうにかできるものでもないし、行為の良し悪しではない。神が決める事」という感じだ。
私は、物心ついた頃から、親に抱っこされているのすら嫌いだった。3つ子の魂100まで(笑) 自由じゃないとか、全く無理な話だ。何よりも優先される私の価値だ。
あとフィリピンという国に住んでいるのも、この重さを感じるのに影響している気がする。
もちろん奴隷というのがあるわけではないが、貧富の差が激しいフィリピンでは、貧しい人たちの中には、他の選択肢を持たない人々も多い。選択肢がありすぎて悩む先進国と、選択肢がない途上国。
以前も書いたが、フィリピンで親に捨てられた子たちには厳しい現実がある(ブログ「子供たちの笑顔の裏に ① ものわかりの良さ」http://yoshi-jpn.com/1236/)。この国で見ている現実と、映画の世界観。もちろん客観的に見ると、そのひどさは違うんだろうが、主観的には、絶望を感じる点では同じなのだと感じずにはいられない。
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