レンタルチャイルドという言葉を皆さんはご存じでしょうか。私は、3年半ほど前、同様のタイトルの本を読み、そうした言葉と人々の存在を知りました。
簡単に説明すると、物乞いをする際に、自分の子供ではなく、他人の子供を借りてきて、物乞いをするということです。その方が、より多くの人がお金をくれるためです。~私は3年半前、新聞記者を辞め、初めて海外旅行にいきました。その時旅行先がタイ、インドだったので、インドに関して読んだ本の1つがこれ。
『レンタルチャイルド‐神に弄ばれる貧しき子供たち』(石井光太著)
http://www.amazon.co.jp/%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%AB%E3%83%81%E3%83%A3%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%83%89%E2%80%95%E7%A5%9E%E3%81%AB%E5%BC%84%E3%81%B0%E3%82%8C%E3%82%8B%E8%B2%A7%E3%81%97%E3%81%8D%E5%AD%90%E4%BE%9B%E3%81%9F%E3%81%A1-%E7%9F%B3%E4%BA%95-%E5%85%89%E5%A4%AA/dp/4103054522
実際、インドに行くと、たくさんの子供を抱く女性に出会うと同時に、手足を失っている乞食に出会います。背景を知っていたとしても、命を突きつけられる瞬間になります。「彼らはそれを仕事としている」で割り切れない瞬間です。
インド旅行。私はデリーに戻る最終日、カルカッタのマザーハウスに行きました。マザーテレサがつくった施設です。すると、その途中で2人の乳呑児を抱く女性(女の子?)に遭遇しました。私は日本に戻る航空券もデリー行きの電車のチケットもすでに購入していたので、それ以外での持ち金は全部でたった500ルピー(1500円ほど)でした。
いつもストリートチルドレンの子供たち(写真)は無視していたのですが、その女の子の眼の力に負けました。どう考えても、その赤ん坊のお母さんではないぐらい、顔も体も小さいのです。その子が、私の腕を掴み、必死で言ったのです。「ミルクを買ってください」と。
近くのお店に行ってミルクを頼もうとした所、僕と女の子のやり取りを終始みていた店のおじさんが言いました。「(ミルクを買うので)いいのか」と。2つの意味合いがあったと思います。買わされているけどいいのかということと、おじさんは本当の事(女の子がやってること)を知っているということ。ミルクは330ルピー。それでも私は「いいよ」と言い、ミルクを買いました。
500ルピーは私の1日分の食費と、家族と友人へのちょっとしたお土産用だったのですが、予算がなくなり、父と弟のお土産は、インドの煙草ではなく、バングラディッシュの煙草に変わり、母のお土産もハンカチになりました(笑) そして私は最終日何も食べれなくなりました。。。
私はフィリピンに来た当時、インドのような国だと想像し来たので、その発展に驚きました。路上にいる人の数もインドに比べると全然違いました。
これは第2時大戦後、フィリピンが一度アジアでトップの経済力を持っていたことや、フィリピンの「誰の子であろうと子供を大事にするという社会」が機能していると感じたものです。親がバカでも、その親の親や親戚が子供をひきとって育てるなどです。また子供をだしにお金を取るという行為に対する社会全体がもつ蔑視ですね。
それでもこの2年間。セブ島の発展に伴い、ストリートチルドレンの数が増え、最近ではレンタルチャイルドであろう女性の姿もちらほら見るようになりました。年末だからかもしれませんが。都市化は、社会に歪みを生みます。なので、途上国で発展している都市では、「持てる人」と「持てない人」のコントラストを鮮明に見ることができると感じています。
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