日本へ帰国する際の機内。もうほとんどがフィリピン人。たくさんのフィリピン人がマニラから関空に飛んでいる。
フィリピンの経済が好調だからかもしれない。
値段が安いセブパシフィックだからかもしれない。
現在が円安だからかもしれない。
ビザが緩和されつつあるのも影響しているのかもしれない。
とにかく日本人がいなくて、フィリピン人で溢れている機内を見ながら、大きな変化を感じている。
将来的には、各国に豊かな層と貧しい層ができ、国という単位ではなく、豊かな人たちは国境を意識することなく行き来が激しくなり、貧しい層は国をまたぐ機会をもつことなく生涯を終える。日本もそんな国になりつつあるように思う。ある意味、豊かな層は「フラットな世界」を体現していき、貧しくなる層は、まさにフラットどころか谷底に落ち込むような一生を過ごすのかもしれない。
こうしたとき思い出すインドの景色。雨の中、隣に立つ父親が傘をさし、真っ新な制服に袖を通し、タクシーに乗り込む男の子と対照的に、汚れた服に身を包み、雨除けに段ボールを頭にかぶり、はだしで走り去った男の子。同じ時・空間をシェアしていながら、全く異質なものがそこにはあるような世界。お互いがお互いを意識しない世界。
かつての日本はそうではなく、とてつもないお金持ちの塙君と、いたって普通の家庭のまるちゃんが同じ学校に通う「ちびまるこちゃん」。そんな世界があったはず。そんな空気を吸って育った私には、あの光景は鮮明で忘れられない。
そんな世界の足音が聞こえる。私は危機意識を持っているが、ただの勘違いであればそれに越したことはないとも思う。
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