国家統計局によると、フィリピン人女性の平均初婚年齢が上昇傾向にあり、2007年24.7歳、10年25.1歳、11年25.3歳を記録しているようです。ちなみに日本の女性は28.8歳だそうです。
記事では女性のキャリアパスの影響のように書いていたのですが、フィリピンに住んでいる経験から、もう少し違う事情も絡んでいて、3つの理由があるのではと思います。
1つは、家計に占める女性の役割の大きさです。この部分は女性のキャリアに関わっているかと思います。フィリピンは基本共働きです。そして女性は働き、旦那が主夫であることもあります。ただもう少し踏み込んでみると、一般的フィリピン家庭においては、親は長子、特に長女のために、親戚中からお金を工面し、大学を卒業させます。その後は、その長女が、弟妹が学校を卒業するまで学費や小遣いのめんどうをみています。なので、自然と婚期は遅れますよね。そしてこれは少し違う話ですが、就職する前にその長女が「できちゃった」になることは、フィリピンの一般家庭においては惨事です。親は別の子供たちのために、またお金の工面に奔走せねばならず、家族関係はぎくしゃくし、長女は実家に近づきがたくなってしまうからです。
2つ目は、一定の割合の女性がシングルマザーを選ぶということです。実際は、旦那みたいな人と一緒に住んでいます。ただ籍をいれません。フィリピンは離婚が難しく、何年もかかるそうです。なので、田舎に行くと、5年から10年、彼氏彼女と交際しているという人をかなり見ます。別のブログで書きましたが、フィリピン人男性は基本ヒモ男です(笑) そして浮気もします。その時に女性は離婚できないのです。ヒモ男で浮気をする奴と離婚できない、、、悲惨な状況ですよね(笑) 若い人のトレンドなのか、この結婚しないパターンをよく見ます。日本人の私からは変な感じがしますが、これも文化やルールの違いですね。
3つ目は、フィリピンには同性愛者がかなりいることです。実際どれぐらいとは言い切れませんが、仮に性別上、男性5割、女性5割だとしても、同性愛者が1割ほどいるとしたら、実質男性4割、女性と同性愛者合わせて6割ほど。そうすると、女性に合うだけの男性がいない計算になります。一生独身の女性も結構いるようです。これも、男性がのほほんとできる理由かもしれません。男性サイドでみれば、競争が激しくないからですね。
写真は、インド・バラナシのガンジス川です。ここは異文化な感じで溢れていました(笑)
以上、フィリピンの場合、数字上に表れる「婚期が遅れる理由」が、記事にあったように、「女性がキャリアを築くために」というだけでなく、日本よりも複雑な気がしますので、それを共有してみました。1つの数字の裏にも、様々な要因があることがわかりますよね。 実際の人々の暮らしや、普段見聞きしたことを結び付けられると、違う文化や社会のことを少しは垣間見られるのかもしれません。
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