中国との南シナ海での緊張関係をめぐって、アメリカ軍が、フィリピンの軍事拠点を使用できることで同意したとのニュースを見つけました。
「US, Philippines agree on 5 base locations under EDCA」
使用ができる軍事拠点は以下の5拠点。
①the Antonio Bautista air base in the western island of Palawan(パラワン)
南シナ海に近く最も緊張関係の高い地域
②Basa air base in Pampanga(パンパンガ)
フィリピンの主要な空軍が存在
③Fort Magsaysay in Nueva Ecija(ヌエヴァ・エシハ)
フィリピンで最も大きな軍用地
④Lumbia airport in Cagayan de Oro(カガヤンデ・オロ)
米軍への補給基地の役割を担う予定
⑤the Mactan-Benito Ebuen air base in Mactan.(マクタン)
国際空港も兼ね10000本の滑走路を整備
この対応は即行われるとのこと。the Enhanced Defense Cooperation Agreement (EDCA)は2014年に同意され、今年1月にようやく最高裁判所に適法性が確認された流れ。
日本の世論が日本からの米軍の撤退で動こうとする中、フィリピンは逆に米軍と共同し(ブログ「南シナ海をめぐり「中国 対 米フィリピン」の様相」http://yoshi-jpn.com/3144/)、米軍の再駐留を認めた流れです。政治的センスがあれば、そういう流れになる気がしますけどね。実際はクラーク、スービックも含む8つの軍事拠点使用を提案してきたそうです。
対北朝鮮でも、米軍と韓国軍が大規模軍事演習をしていて、本格的に東アジアの緊張関係が高まっています。
中国の台頭も相まって、中国との摩擦を避けたいアメリカは、将来のどこかの地点で、アジアに不干渉になる気がします。そうならないように、そうした危機意識を持つ中国や北朝鮮と国境を接している国々は、手をうっているわけですよね。そうした背景を考えれば、米軍を東アジアに引きとめておくのは、日本にとっても非常に大事なわけです。
しかし日本のニュースを見ていると、全くそういうことを感じないですよね。。。平和です、ほんとに。。。一方、安保法案の是非はともかく、世論を置き去りに、日本政府はどんどんそうしたことに対応しようとしています。そうした政府の対応と国民理解の大きなかい離も、また別の問題として存在します。
将来、数々の問題が起こった際に、誰かのせいにするのが、目に浮かびます。政府であったり、マスコミであったり。でも本来は、自分の頭を使って生きるのが普通のはずなので、「考えなくても生きられる素晴らしい国」になった弊害が、世代を跨ぎ、噴出してきているように思います。
北朝鮮は更なるミサイル実験を計画しており、東アジア・南シナ海の緊張は確実に高まっているといえそうです。
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