三菱自動車が、2014年から生産を始めた2車種に加え、小型車「ミラージュ」を2016年から年3万台規模で生産するそうです。投資費用は約100億円。
「三菱自、フィリピンで小型車生産 100億円投資 年3万台」
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ10HVR_U5A710C1TI1000/?dg=1
三菱自動車は、米フォードの工場を2014年に買収。そこですでに「アドベンチャー」と「L300」の生産に加え、「ミラージュ」も生産し、約5万台規模を目指すそう。
さらに先月、フィリピンは自動車産業支援策を打ち出したとのこと。税金の免除などにより実質的な補助金をメーカーに付与し、2016年から6年間で270億円を拠出。6年で20万人の新規雇用を生み、3000億円の経済効果を見込んでいるとのことです。
今後車に代わる交通手段が発達すれば状況が変わるかと思いますが、現在のところ、世界において自動車産業は雇用を大きく生む巨大産業の1つ。自動車産業が育つ国は経済成長していくのは、これまでの歴史で明らかです。
そして「ミラージュ」に関していえば、フィリピンでは大型車が人気なので、いかにブランドを認知させ、浸透させるかが一つのポイントだと感じます。まだまだ車は「大きい=かっこいい」の国。小型車はあまり見ませんし、事故も多いですからね。
少し前に別のブログでも述べましたが(ブログ「日系企業・エプソンがフィリピンで最大規模の工場を建設し、2万人を雇う計画」http://yoshi-jpn.com/3212/)、フィリピンの産業構造が変わりつつあり、大きく飛躍する可能性が出てきていると感じています。そしてこれも述べましたが(ブログ「ギリシャのデフォルトに見る、守られてきた「先進国というユートピア」の崩壊」http://yoshi-jpn.com/3291/ )、それを支えるジャパニーズ・マネー。
アベノミクスという個別の政策群や名称は別にして、日本国内で危機意識を感じる日系企業がその存立をかけてアジアに勝負をかけてくる。まさに約3年前に自分が描いた通りの展開で、それがアジアの国の成長を大きく支える力にもなるのだなと実感しています。
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