アメリカでの生涯所得に、大学の専攻が大きく影響が出るというニュースを見つけました。
「大学の専攻で生涯所得に大きな格差―エンジニアは教師の3倍」
http://jp.wsj.com/articles/SB10164193758919163512104580627833329964118?mod=uzabase
まず大卒と高卒の間で、生涯所得に1億円ほどの違いがあるそう。そしてさらに突っ込んで、専攻による賃金の差に注目しています。
記事によると、石油エンジニアリング専攻の卒業生と、初等教育専攻の教師では、生涯所得に3倍の開きがあるとのこと。一方で建築専攻の卒業生は、教師より高い傾向にあるが、その失業率は2倍になるそう。また専攻が同じでも、大卒と大学院卒では、全く状況が異なり、倍ほどに跳ね上がることがあるとも書かれています。そのため、アメリカの一部の州では、「将来有望な専攻を選択するよう学生に勧めており、低賃金の仕事ないし高失業率の仕事につながりかねない専攻学科を避けるよう促している」とのこと。非常に大事ですね。
日本でも同じ状況が起こっているはずですが、今のところ、声高に言われていませんよね。日本では、いまだに大学に進学すれば、どうにかなると思っている大人の人が多く、子供のあやふやな好み(別に好きでもなく、向いてるかも関係なく、なんとなく)に任せ、大学進学が決まり、そして就職の際に困るという現象が続いています。
また上記の記事のような情報を見てもそうですが、「一部の専攻が良い」とあれば、その情報を鵜呑みにして、多くの人はただその情報で流れていきます。その失敗例が、日本の法科大学院しかり、フィリピンの看護科しかり。でも上記の記事にもある通り、「大学院卒であればね」「就職できればね」など、本来はさらなる条件もあるはずです。情報リテラシーが非常に大事な所以です。
時代は変わっています。日本が右肩上がりの時代はとうの昔に終わり、厳しい社会が待っています。子供たちにはその厳しさを一刻も早く伝え、考える時間を持たせてあげる必要があるはずです。
綺麗事を言っている人は嫌われません。親も子供に嫌われたくない時代です。言うと嫌われてしまう本質的なことは避けられがちです。でもそれは本当に相手のことを思ってのことでしょうか。
英語も同様です。「楽しく勉強すれば英語ができるようになる」。そうやって言われ、日本で数十年英会話スクールに通って、全く英語を喋られない人を見て、とても腹立たしい気持ちになります。でもそれも最終的には、選んでいる人の選択の問題であり、ご本人の選択の結果だということです。英語はただ楽しいだけでは身につきません。もしくはとーーーーっても長い時間がかかります。
大学で何を学ぶか、そしてその後のキャリアをどうするかは、海外で働くことが1つの選択になる時代には、とても大事になります。学校さえ行かせていれば、親の責任が終わった時代は終わっています。学校の先生は世間を知らないからです。いまだにただ大学に行けば良いという多くの親世代の考えは、子供世代を不幸にしていきます。大事なのは、自立を促すことで、自分で稼ぎ、家賃を払い、生きていく事を伝えることではないかと思います。私は高校生の時には全くそうしたことを考えずに生きていたので、完全に自戒ですね。
将来を見据え、子供に選択肢をたくさん伝えられる大人でありたいものです。
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