「フィリピンは男女平等。」
私のイメージでは、女性の力が強い国、フィリピン。
でも一世代前までは、一昔前の日本と同じで、おやじの権力が絶対だったそう。今では、働かないイメージ(これはあくまで日本人目線のようです)しかないフィリピン人男性。
しかしその昔は違った。男は農業に精を出し、女性は家庭を守った。どこかの国と同じだ。そしてそれはスペインの影響らしい。なるほど。
フィリピンに来るまで、私はフィリピン文化はアメリカナイズされていると思っていた。しかし音楽や映画、ドラマなどの影響を除けば、アメリカの影響は強くない。それよりもとにかくスペインだ。スペインが侵略する前は、フィリピンは男女平等だったそうだ。
そうしたスペインの影響を受けた伝統も、20~30年前からフィリピンの女性が海外に出稼ぎをするようになり変わった。
田舎では今でも男性は働き者としてのイメージが残っているようだが、都市部では、まさにタンバイ(スタンバイしている意で、路肩でゴロゴロしています(笑))のイメージ。男性は働くのが馬鹿らしくなり、働かなくなりつつある。
そしてそれをまさに現在見ている私たち日本人は、「フィリピン人男性は働かない」と見つつある。そこでふと頭に浮かんだのが、多くの方がご存知の鴨長明「方丈記」の一節だ。
「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。世の中にある人とすみかと、またかくのごとし」
一見すると、前と何も変わらないように見える世界。でも個人個人は死んで、新たな世代が生まれている。そしてその個々人は、その時の環境に影響を受け育つ。
この世の真理はただ一つ。「世界は変わり続ける」。
そこには常に新たな可能性が生まれている。もちろん堕落の可能性も。たった一世代で、「働き者」は「怠け者」に変わったのだ。
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