フィリピンのアキノ現大統領が、過激派組織「アブサヤフ」によって、自身の暗殺とパッキャオの誘拐が計画されているという発言をしました。
「フィリピン大統領 過激派のパッキャオ誘拐計画明かす」
http://www.sponichi.co.jp/battle/news/2016/04/28/kiji/K20160428012486330.html
アブサヤフは、イスラム国のカリフをフィリピンに樹立することを宣言し(「フィリピンの過激派、ミンダナオでIS(イスラム国)のカリフ樹立を宣言!」http://yoshi-jpn.com/3691/)、外国人の誘拐・殺害もしているフィリピンの過激派組織。
以前のブログはこれら。
「ISIS(イスラム国)関連のアブサヤフに誘拐されていたとされる韓国人男性の遺体を発見@フィリピン」http://yoshi-jpn.com/3593/
「フィリピン・サマル島の拉致 犯行はISIS(イスラム国)関連の武装グループ、人質映像を公開」http://yoshi-jpn.com/3537/
実際、上記2番目のニュースで、誘拐されていたカナダ人が殺害されたニュースが出ました。
「フィリピンのイスラム過激派 連れ去ったカナダ人殺害」
http://www3.nhk.or.jp/news/liveblog/kumamoto/
今後アブサヤフは、フィリピンの要人や、外国人を狙い続けるテロ活動を行い続けるように思います。
フィリピンのこうした事情を知っていると、なぜフィリピンでドゥテルテ氏が大統領選のトップを走っているかが多少わかるはず。フィリピンの外から一般論で、ドゥテルテ氏を「フィリピン版トランプ」などということは簡単なわけですが、内的・外的な要因がアメリカとフィリピンでは当然違うわけです。
ドゥテルテ氏のやり方に是非は当然ありますが、支持される理由は当然あるわけで、それはトランプ氏も同じ。それをただただ「大衆は騙されている」というような考えが多くの批評家・評論家にみられるように思いますが、それでは世相の本質を見誤ると私は思います。
フィリピンにいれば、アブサヤフのテロや、中国の圧力は十分現実味を帯びた脅威です。なので、本当にアキノ氏やパッキャオ氏が殺害されることも起こりうるのが、いまの流れだと実感しています。
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