根性と効率化

根性と効率化

私はたぶん「根性の人」だし、周りからもそう思われている。しかし合理的でないことは死ぬほど嫌いだ。

 

仕事は仕組み化が大事。

 

現在100%でかろうじて回るものを60%で回るようにする。これが仕事だ。もちろん質を低下させずに。たぶん仕事を効率的にしようとしている人たちが共有している考え方だと思う。そして余力を生み、新しいことであったり、現在のものをよりよくする工夫をする。

 

そうすると、60%にするために、2つ必要な要素が出てくる。1つは技術に習熟していく個人の面。もう一つは仕組みに落とせる部分の話。

 

実際編集をやっていた記者時代、1年目はほとんど机から離れられなかった仕事を、時間でいうと、25%の時間まで圧縮できた。具体的には12時間かかっていたものが、3時間で終わるようになった(12時間かかっていたのは、私の出来が悪すぎたからではあるが。。。)。しかも質は随分上がっていたと思う。

 

この時3年間、死ぬほど怒られながら、論理的に編集作業のマニュアル化をした。そして言葉を選ぶ際も、自分なりの「マニュアル」(頭の中に)を作った。会社を辞めるときに、飲み屋で同期に少しシェアしたが、「誰もそんなん教えてくれんぞ。お前、本書け」と言われた。「いや、その仕事今月で辞めたわけから、オレ」とお断りしたが(笑) 徹底的に考えるとはそういうことだと思う。もちろん記事1つ1つが別物で、それに最適のものを捻り出すことに関して、マニュアルなどあるわけがないので、底は当然ないわけですが。ここはシェアできない個々人のセンスの部分。

 

でも例えば、自分のつくれるだろうマニュアルを後輩にシェアし、後輩はもっと高みに早く上がってもらうのが、正しい組織の在り方だと当時思った。毎回全員を「根性の渦」に巻きこむのはナンセンスだ。

 

また学生バイト時代も、会社のトップの人ともやりあった。新しいやり方でやってくれと言われ、説明を聞くと、明らかに効率が悪い。なので、

 

「仕事なので言われたことはします。ただ先に言っておきますが、このやり方だと、ここが2度手間になるのと、新人では対応できないので、ベテランが確認の必要がでる部分が増えるので、絶対に時間が余計にかかります。そのはみ出した分の対応に関して、少なくとも私は残業などで対応はしないので、それをわかった上で導入してください。」

 

嫌なバイト(笑) それでもやれと言われたので、実施したところ、やはり半分ほど仕事が残り、1日でそのやり方は却下になった。

 

こうした時にポイントになるのは、①慣れれば早くなるのかどうか、②人材の流動性はどうかかがカギになるのだと思う。結局その時、その仕事は学生バイトで回していたので、そう提案したまでだった。

 

フィリピンでの前の職場でもそうだった。私の講師の扱いは、根性とは無縁だった。だから私はある程度厳しかったにも関わらず、講師からは相談もどんどん来た。 他のマネージャーの方にも、「先生たちの先生みたいですね(笑)」と言われた。

 

根性は自分に向けるものであって、従業員に向けるものではない。そうなっていたら、もはやマネージメントではない。それを肝に銘じて、仕事を創っていきたい。長時間でしか回らないのは、明らかに何かが間違っている。新聞記者のとき、毎日そうやって思い、提案をした。が、「一人前になってから文句を言え」と言われて、仕事をどれだけしても終わりが見えず、あの状態が一生続くことに疑問を持った。そして辞めた。

 

なので、個人的に根性は大事だと思うが、組織が根性をいうのは、だいぶ間違っていると思っている。

 

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