ツイッターの関係者が、今回のフィリピン大統領選で、ツイッターが果たした役割について述べているニュースを見つけました。
「Social media changes landscape of Phl elections」
http://www.philstar.com/headlines/2016/05/14/1583095/social-media-changes-landscape-phl-elections
もちろんこの記事は広報的な要素があり、あくまで関係者のコメントなので、割り引く必要がだいぶあります。実際、フィリピンでツイッターを使っている人は、私の周りにはほとんどいません。それでも、今年に入って、選挙に関するコメントは5000万にのぼるそうです。
そしてフィリピンでのSNSを考えた場合、FBがとても大きなものであるのは皆さんご存知のはず。
フィリピン人はFBを多用しています。携帯でFBの使用が無料のプランがあるので、お金がなくても、誰でも気軽に使えることが関係しているのでしょう。そして今回の選挙の過程で、私のTLにも、たくさんのフィリピン人の大統領選に関する意見が流れてきて、「この子は●を支持してるんだな」「理由はこうなんだな」ということが見て取れました。
そして今回大統領にほぼ決まったとされるドゥテルテ氏に風が吹き始めたのは、まさにFBでドゥテルテ氏の質素な家や生活ぶりの写真が出回ったあたりだと感じています。
これまでクローズドになってきた情報が、誰でもアクセスできる情報化社会。そしてそれは選挙という権力闘争で生まれるクローズドな情報も、どんどんオープンになるということ。
結果、これまでのフィリピンの「組織による選挙」から、SNSなどを通じて、個人でも十分に闘いうるということが証明された形になったと感じました。組織のビナイ氏、ロハス氏に対して、個人のドゥテルテ氏、ポー氏で、後者が有利に選挙戦を進めたからです。
若い人の投票行動を見てもそうですが、今後こうした組織の力が弱まっていくことで、透明性のある社会が、フィリピンでも広がるのかもしれません。そして反面、「大衆(マス)」の感情で、一気に左右に振りきれる不安定さも持ち合わせるようになるのでしょう。
こうした状況は、真剣に政治を学んだ者を政治から遠ざけます。一時の大衆の感情で、自分の積み上げてきたことが「無」に返すからです。これが政治家の質が上がらない理由で、「現代(モダン)」が抱える大きな問題の一つだと思われます。情報化社会、大衆社会の問題は、約1世紀にのぼる世界共通の課題で、今後も続くのだと思います。
そしておじさんな私にとっては、次から次へと出てくるSNSアプリへの対応は、なかなかめんどくさい課題です。。。
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