暴力や詐欺的な方法で外国人を日本で働かせる「人身取引」において、2015年26人中、フィリピン人が17人であったというニュースを見つけました。
「人身取引、昨年26人保護 フィリピン人が最多17人」
http://www.asahi.com/articles/ASJ3H54F4J3HUTIL031.html
人身取引がここでの正しい言葉なのかはさておき、いわゆる不法就労の外国人。これはすでに10年以上前から言われており、そのため、日本の労働環境などの国際的な評価はかなり低いのは以前ブログでご紹介しています(ブログ「日本で働く外国人介護士 ③アメリカの人身売買報告書に見る「海外からの日本の労働環境の見え方」」http://yoshi-jpn.com/2803/)。
しかもこれはあくまで表に出た数字であり、低い賃金で、働かされる外国人はもっとたくさんいるはず。「研修生」という名の違法低賃金労働者がおり、かつて確か広島で中国人研修生が社長を殺害した事件も発生しましたよね。
日本ではまだまだアジアを蔑視する傾向は厳然と存在しています。今回の被害者もアジアの人ばかり。で、そうしたことをする人は、やがてそういう目に遭うのだろうというのが個人的な考え。なので、将来は日本がそういう目に遭うのでしょう。
しかしいつも思うのですが、なぜこうした問題が起こった時、「中国人」や「韓国人」や「ブラジル人」(日本での人口が多い、ブログ「フィリピンから日本へ ②在留外国人 フィリピン第3位20万人超え」http://yoshi-jpn.com/3160/)や他のアジア人ではなく、「フィリピン人」なのでしょうか。
犯罪が発生する構造が互いの国の間に存在しているのか、バックグラウンドに持つ文化的背景・思想などが、互いを補完するような形で結びつきやすいのか、など、その原因、個人的には非常に興味があります。
でもこうした記事で気づくのは、フィリピンが一方的に危険ではなく、日本もまた外国人にとっては危険であるということ。日本の良さと同時に、悪い部分に気づくのもとても重要ですよね。人間は認識しない限り、絶対にそれを改善することはできないからです。
個人的には、まったくないというのは無理にせよ、国籍で極力差別がないような社会が良いと思います。私自身も海外におり、個人と関係ない部分で差別を受けると、憎悪を抱くし、個人としては改善しようもないからです。
ただ今後こうした人身取引と呼べるようなケースは増えると、予測しています。その時も一方的に「外国人が悪い」というのでしょうか。犯罪の原因は、日本側からかもしれませんよ、ということです。
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