北海道の星野リゾートトマムが中国企業に買収されたニュースがありました。
「星野リゾートトマム、中国企業が買収 183億円で」
http://www.nikkei.com/markets/kigyo/ma.aspx?g=DGXLASGM11H1Q_11112015EAF000
星野リゾートトマムは2014年の売上高は61億円、純利益は7億円だったとのこと。それを今回、中国企業が183億円で買ったわけですね。
現在の北海道がどんな状態かはっきりわかりませんが、私も住んでいた5年前当時と比べ、好転しているとは思えません。なので、いくら純利益が7億あろうが、今後も利益が続くかはほんとに不明。なので、「星野リゾート」という一企業としては、うまく売り抜けた感じがあるのではないでしょうか。
その一方、中国と旭川を結ぶ飛行機の直行便ができており、中国人のお客が増えているとのこと。そこに中国企業が魅力を感じ購入しているわけですよね。北海道に行く日本人を増やすことは今後も厳しいと思います。
今回の件は、以前から述べている「買いやすい魅力的な日本企業」の買収が始まったのではないかと思っています。今回星野リゾートの発表でも、運営はこのまま星野リゾートが続けると言う事。これはまさに中国企業にとっても願ったり叶ったりではないでしょうか。なんせ自分たちで苦労してマネージメントをする必要がないからです。
日本人は安くて良い労働力なわけです。安い給料で、勝手に一生懸命に働いてくれる人たちなどは世界の少数派ですからね。今後途上国との賃金差が各国間でもっとなくなると、今回のような日本企業の買収が多発してくると思います。中国企業に売って「売国」だといっている人は、今後の世界が見えていない人だと感じます。シンガポールでのコールセンターを撤収させて、日本の田舎につくっていることからもわかりますよね。そうした業種が今後増えていくはずだし、外国資本が入ってくるのは株式の性質上不可避です。
日本の田舎では年収200万円前後の若者がたくさんいます。生涯賃金として考えると、1億に満たない金額です。保育士の給料が低いこと、介護士の給料が低いことが指摘され続けていますが、その金額が上がることは期待できません。自明のことだと思いますが、それは日本人自身がそれを良しとしていないからですよね。あなたは高い保育料を払えますか。Noでしょう。
なので、経済成長を後押しに給料が上がる時代は終わったわけで、今後は下がるのみ。そこから自力以外で抜け出せることはないことを認識し、自分の頭で考えることが非常に大事だと思います。
そして国内にいても、一定以上の水準で給料をもらおうとすれば、外国人の経営者・投資家などとのやり取りは避けられない時代になるだろうことは明白なので、語学は最低限求められる能力になるだろうなと感じます。
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